ものすごくゆっくりと、でも確実に
2014.01.16
挑発的なタイトルを、より厳密に穏当に、相応の文字数を以て言い直すなら「確定申告を一度でも、自発的な自分のための行為としてやってみれば、中高生並みの平均的日本人の税意識を脱却して、曲がりなりにも『大人』に相応しい税意識を持つことができるだろうに」とでもなる。
現代日本の「政治の問題」ごときは、千万単位 — 無慮1000万人から2500万人ほどの「大人」が、とりあえず程度であっても「まともな税意識」さえ持っていれば、あっという間に軽々と解決しちゃってる問題なのだ。


もちろんそんなことは戦後70年でもいっさい起きた験しのないことなので、「現時点のわれわれ」のみならず、次世代、次々世代、次々々世代、...と、まだあと50年から150年は起こりようもないことだろうが、むしろだからこそ「現時点のわれわれ」が、「子の世代」のみならず「弟・妹」「後輩・教え子」の世代にまず教え伝え広めていくべきイシューではあろう。
今エントリーでは、いつもの怒れるプリーチャー式の告発啓蒙調を少し抑えて、ちょっとだけポップに楽しく「お得情報」式に「個人事業主として確定申告、こんなにカンタン、こんなにおトク!」ってな感じでいってみよう。
これを今まさに読んでいる他ならぬあなたが、10代だろうと30代だろうと50代だろうと「確定申告によって自分で自分の納税額を然るべく定めていく」のは、心躍るゲームにして生活者として必須の処世メソッドともなろう。
(必須でもないのに自ら「確定申告をする人」になった人なら読み飛ばしていい。そんな人はとっくに私のゲーム仲間だろうから)


税法的なカテゴリ区分で謂うと、私は「給与所得者 兼 事業所得者」である。
そんな用語・文言は、私の持つ/出す書類にも、税務署の持つ/受け取る書類にも書かれてはいない。
強いて謂うとするならそういう言い方になる、というだけのハナシだ。


「給与所得者 兼 事業所得者」には誰でもなれる。
いわゆる「開業届」、正確には「個人事業の開業・廃業等届出書」を所轄の税務署に提出するだけだ。
それだけであなたは明日からでも(望むなら29日過去に時系列を遡ってでも)「事業所得者」だ。
参照)[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|申告所得税関係|国税庁


「開業届を出す」「事業所得者になる」というと90%から99%の現代日本人は、怖じ気づいて臓腑を吐いて泣きながら「すいません勘弁してくださいそんな大それたことワタクシなんぞには畏れ多くてとてもとても!」と尻込みして逃げ出す。
90%から99%の現代日本人にとっては、「開業届を出す」「事業所得者になる」のは、どうしてもその必要がある時だけ、必要に迫られて、そうしないと「損」をするから、そうしないとキッツいお叱りとして「お上」から重加算税というお目玉を喰らうから、気は進まないながら仕方なく行うことである。
そしてだからこそ、国家・政府は「しめしめ、羊どもは飼いならされて開業届ごときも出すことさえ能わず、よってもって唯々諾々と白紙委任状のもとに面白いように税金を差し出しおるわ!www」と居丈高に安泰のままいられるわけだ。


開業届を出すことごときに、何の難しいことも恐ろしいこともない。
たとえば漫画家になりたいあなた、漫画家になることをかけらなりとも頭に浮かべたことのあるあなた、もしかしたら10年後30年後に漫画家になっているかもしれないあなた、もしかしたらこの先10年から50年以内には2000円の稿料で4コマの漫画をひとつだけ描かないとも限らないあなたなら、開業届を出しさえすれば、もうその日付から「漫画家」という事業所得者である。
もちろん飼いならされた羊、もしくはセンセーに叱られるのを怖がる小中学生並みのメンタリティを国家/政府に対して持っているかわいそうでひ弱な90%から99%の現代日本人は、次のように反駁する — 「え?だって、ボク/アタシは、いま現在実際に漫画家ではないし、完成した漫画をひとつも持っていないし、漫画を描いて稿料をもらったことどころかそのために何らかの行動をとったことさえないんだけど?」と。
では逆に訊こう — 「漫画家である」とはどういうことだろうか?「漫画家になる」とはどういうことだろうか?人はいつ漫画家になり、逆にいつの時点なら「まだ漫画家ではない」のだろう?


税法はその質問に簡単に答える端的な解を持っている — 漫画家として開業届を出し確定申告をする者はすべて漫画家である、という解を。
逆にいえばそれは
・なんとか賞を獲って賞金10万円をある時点で1回得た人は、それだけでは漫画家ではない
・なんとか賞を獲って賞金10万円をある時点で1回得た人が、もしその時点で既に開業届を出していれば、その人は漫画家である
・ある年に一度も漫画を描かず、売り得ず、したがって漫画によって1円の収入もなかった人でも、開業届を出していれば漫画家である
ということだ。


話のミソは判るだろうか?
世の中一般、世間、家族友人知人、たまたま出会った初対面の人、etcにとって「あなたが漫画家であるかないか」 と
税法上「あなたが漫画家であるかないか」
は判別基準が違うということだ。
そしてもちろん税法/税務署は、漫画家として開業届を出していない人を、事業所得者(漫画家)として扱わない。
その人が漫画を描くために2013年にパソコン・ソフト、参考書籍、ペン・紙・スクリーントーン、etcを購入したとしても、それはその人が回転寿しを食ったり、ディズニー・ランドに遊びに行ったり、趣味の釣りのためのルアーを買ったりするのとまったく同じ「消費的支出」をしたに過ぎない — 「ボクちんはこれらを漫画を描いてカネを稼ぐために買ったのです!」などと後付けで言い張っても開業届を出していなければ何の意味も為さない幼児的な言い張りである。
税務署にはそれに耳を貸さない権利がある。



だから...
と、この辺で一旦シメよう。
次回もまた、この「漫画家」の例を使って
ただし逆方向からのストーリーを
— 順接の順当で賢明な、自由権と生存権の原則に則ってまともに立ち回るまともな漫画家/納税者の形を描いてみよう。









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