ものすごくゆっくりと、でも確実に

「人生の答え合わせ」が出たケース

2018.10.14

タイトルに冠した「人生の答え合わせ」というのは、イケダハヤト系の人々に関して批判者側から時折出てくる言葉だ。
かの高知のイケダハヤト師ご当人とその信奉者たちに限らず、「好きなことして自由に生きていく!」系の人々の、言説・主張や「ビジネス・モデル」の正しさ、もしくは誤りは、その個々人の人生のこれから5年10年15年... があって初めて答えが出るものだ、という意味での物言いである。
もちろん、私を含め、この批判者側は「それで何年保つことやら。2年?4年?10年保ってたらまあマシなほうかもしれないが11年後にはオワリかもしれないしねぇ?」と嫌悪感、冷笑、そして殊に哀れみを持ってそれらの人々を緩く眺めている。
批判者である「こちら側」には、人生や「自分のやること」が、楽しい/やり甲斐のある/充実した/持続性のあるものとしてしっかり存在しているから、「緩く眺めている」という余裕のある態度が可能である。
一方、「好きなことして自由に生きていく!」系の人々は、まるで狩りたてられる者のように、しょっちゅうその生活拠点・生活基盤を短いスパンで変えていく。
ある年のある月には「ウェブ・コンサルタント」だったのが、その9ヶ月後には「NPO職員」となり、その11ヶ月後には「アーティスト」となり、その4ヶ月後には「スピリチュアル・カウンセラー」となり... みたいな調子だ。
但し、これらの人々の名乗り・肩書きにはほとんどの場合ほとんど、あるいはまったく意味がない。
これらの人々の実際の収入源は、ブログでのアフィリエイト、『VALU』という投げ銭システム、有料メール・マガジン、『note』という有料ブログ、時たま物理現実で行われるセミナー、『YouTube』でのアフィリエイト、等々であり、たいていのケースが、カモになった馬鹿が自分も馬鹿をカモにして、狭いサークル内に留まるのみの「客層」から投げ銭よろしく小銭を搔き集める程度の「ビジネス・モデル」だ。



まともな人なら、これらの人々がけっして「好きなことして自由に生きていく」ことなどできていないし、ブログ、VALU、note、YouTube等々のウェブ・サーヴィスを生命線とし、飽きられることを恐れて必死に「芸」をやっているか、焼畑農業よろしく、飽きられたら/稼げないことが判明したら次、次、次と拠点・基盤を移しながら逃げ回っているだけだということが簡単に分かる。
それなのに「カモ」と「投げ銭」がなかなか後を絶たないのは、それだけ現在の日本に「今の自分がイヤでイヤでしょうがない病」の人が多いからだ。
「自分のやること」を持っている人は、何であれその「やること」を通じて自己肯定感を得ているものだが、「好きなことして自由に生きていく!」系の人々は多くが10代20代を自分可愛さの言い訳の内に何もすることなく生きてきており、それが何らかの「ネットワーク・ビジネス」に出逢うと「ボクチン/アタチにもこれなら何とかできそう!」と吹き上がるわけだ。
残念で哀れなことに、このボクチン/アタチはまず、カネを得る前にカネを払うカモ側に回る必要があり、マルチ商法と同様に、親/胴元にならない限りは、それが安定した持続性のある生計手段となることはない。
結果、行き着く先は
a)たとえば一般的なアルバイトのような実働で稼ぎ、それで食いつなぎながら余剰分をネットワーク・ビジネスにつぎ込む
b)「好きなこと」でない実働はどうしてもイヤなので、ネットワーク・ビジネス収入と生活費の天秤がマイナス側で倒れるまで自転車操業の日々、年々を過ごす
の間のヴァリエーションとなる。
どちらに近かれ、収支がマイナスになった時点で、実家に帰り親の世話になる/「普通」の実働に就く/意地を通してホームレスなり犯罪者なり自殺者なりになる、あたりに落ち着くのが関の山だろう。



軽いリードとするつもりがちょっとした本論並みに長くなったが、「自殺者」という形で「人生の答え合わせ」が為されたとある一例が、今エントリのきっかけで本論であった。
ツイッターでは軽く話題になった「引きこもりライダー」の件である。
引きこもりライダー @riveriomu1氏は、直接にはイケダハヤト師の弟子ではなかろうが、その短いネットワーク・ビジネス人生と破綻とにっちもさっちもいかなくなっての劇場型自殺は、「好きなことして自由に生きていく!」系の人々の、5年10年15年掛かるはずの「答え合わせ」が早々と出た典型例だろう。
私は「死者に鞭打つ」趣味こそないのでわざわざ実名などの詳細には立ち入らないが、彼がウェブ上に残したままのネットワーク・ビジネス者としての哀れさ・愚かさは、むしろ彼の「ファン」「袖振り合った近からぬ友人」たちこそ厳しくニュートラルな検証・批判の対象とすべきものだろう。



「引きこもりライダー」をクエリにちょっと検索するだけで、 @riveriomu1氏の「ネットワーク・ビジネスで不労所得」「好きな事を仕事にする方法を伝えるメルマガ」「好きな事を仕事にしてフリーランス、好きな事は旅と冒険」みたいな必死で無様で実のない、表向きのカッコつけだけから成る哀しき姿は露わになる。
私からは僅少に、そのYouTubeチャンネルの動画ページを紹介しておこう。

引篭Rチャンネル - YouTube

動画をわざわざ本気で観る必要はない。
私はたまたまバサー(ブラックバスのルアー釣り人)であるので、氏の動画のつまらなさ・物足りなさはよく見える。
バイカー/ツーリストであればなおさらもっと、つまらない・物足りないの念を強くするのではなかろうか ー エンスーはエンスーにこそ魅力を感じ、コアでディープなコンテンツにしか洟もひっかけないものであるから。
氏は、わざわざせっかく、バイクで日本一周みたいなイヴェントごとをぶち上げておきながら、この程度の「コンテンツ」で投げ銭がザクザク、ウハウハのような甘い夢を見ていたのだろう。
ついでに、2017/04/16に公開の最初の動画「みんなハッピー!はじめよう!ハピタス生活!」、2017/12/29公開の「エンジョイ!ハピタス生活!」を視聴することなく見てみればいい ー 氏はせいぜいでこうした情報弱者騙し・カモ騙しの、こどもっぽい「ネットワーク・ビジネス」に「成功」の夢を懸けていたのだろう。



氏のツイッター・アカウントのプロフィール欄にはこうある ー
 愛車に夢を詰め込んで、バイクで旅するフリーランス。
 【愛車】GSX1300R 隼、CC110クロスカブ
 《日本一周/北海道3周》
 鹿児島県民/現在、北海道!
 キャンプツーリング/バイクカスタム/バイクメンテ/ガンプラ/バイクブロガー
ー 今となっては実に虚しく響く。
本当にそういう人であるのなら、好きなことであろうがなかろうが最低限の給与仕事で生計を立てつつでも、小規模の事業仕事/フリーランス仕事/ウェブ・コンテンツ発信仕事などをコツコツ続けて実績と信用を積み重ね、ライターでもブロガーでもYouTuberでもやっていられただろうし、「好きなことを仕事に」だってゆくゆくはできたであろうに。
だが、こうした人々には堪え性がなく、その代わりに多大な承認欲求/ヒーロー願望/権勢欲/怠け志向はあり、何より「馬鹿はカモ、カモは何だって食いつき何にだってカネを払う、そんなカモはいくらでもいる」という社会への侮りがある。
「自分は特別な人間で、凡百の一般大衆と同じくだらない仕事なんてやってられないし、やる義務なんてないはずだ。オレ様のヒロイックな冒険におまえら大衆はぽんぽんカネを投げろ。そのカネはおまえらの普段のくだらない仕事からちゃんと生まれるだろ」という独りよがり、と言ってもよい。



昨今ではイケダハヤト系をはじめに、教祖/師匠のみならずその教徒/弟子までもが、こうした独善ヒーロー商売に乗り出しているのが可視化されているが、「つまらないもの」をいつまでも有難がってカネを出してまで援ける物好きなど実はそういない。
彼らに待っているのは、早ければ1、2年、保って6、7年の後にはやってくる「答え合わせ」だ。
「引きこもりライダー」のこの件は、珍しくも早々と明示的に「答え合わせ」が出たタイプで典型例として示唆に富むが、今現在もこれからも可視/不可視を問わず出ている/出てくるはずの何十何百例のひとつに過ぎなかろう。
自身の子、甥・姪などの親戚、友人知人に至るまで、「候補者」が身近にいる人なら他山の石程度には見知っておいていい話である ー「明日は我が身」の10、20、30代の候補者自身であればなおさら。









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Author:demosthenesZ
第一にリバタリアン、ある意味リベラル、ある意味左寄り。
全体主義と衆愚政治がいちばん嫌いだから、です。
twitterでも@demosthenesZ

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